ぼくの夢【上】
ぼくには夢がある。
「夢ややりたいことを気軽に発信し、実現できる社会をつくること」
この大きな夢を掲げて転職活動をした。
おかげさまで教育系のベンチャーに就職が決まり、1月から働きます。
衝撃
この夢を抱くようになったのは、今年の2月。これを語るに欠かせないのはやはりTABIPPOでの経験だと思う。
ぼくは、去年就活を終えたあと、
学生時代にやり残したことをやりたかった。それが全力で何かに向かって取り組み、終わった後感動で泣いてしまうような経験。
それまで学祭の実行委員やフラッシュモブの運営をやっていたが、終わったあと泣くことはなかった。「泣く」という行為が全てではないが、ぼくはまだ全力を出しきれていない。そんな自分の中での感覚がもどかしかった。
そんなときTwitterで見かけたTABIPPO学生スタッフ募集の記事。なにげなく気になった本を手に取る感覚で、ぼくはその記事に目を通した。そこには「世界一周した人だけでつくった団体」「名古屋初開催」「ゼロからイチを作り出す経験」「イベントスタッフ」というぼくのわくわくする言葉たちが並んでいた。
そんなひょんなことから、
説明会に行きぼくは学生スタッフをすることになった。
そんなTABIPPOが主催するbackpackFESTAというイベントのコンテンツでDREAMというものがあった。自分がしたい世界一周を2000人近くの人の前でプレゼンし、優勝すると世界一周航空券をもらえるコンテストだ。そこでぼくは時おり面接官をさせてもらった。
そこで出会ったのはいろいろな想いをもった同世代の人。「日本の教育を変えたい」「いじめられた経験から世界中の幸せを知りたい」「音楽で人々とつながる旅に出たい」
ぼくは衝撃だった。夢ややりたいことを持っている人がこんなにいるということ。そしてそんな彼らのきらきらと輝く姿が。
DREAMの参加者だけじゃなくて、
学生スタッフも熱い想いをもった人たちだらけだった。「世界一周したい」「青年海外協力隊で働きたい」「イベントをなんとしても成功させたい」今まで慣れ合いでその場さえ楽しければいいと思っていたけど、そこで本音を暑苦しいほどに語ってもいいんだ。そんなことを思えた、全力で駆け抜けた半年間だった。
2月になり、改めて将来のことを考えた。そこで夢ややりたいことをきらきらした顔で語る人や、自分の指針をもって生きている大人のことを思い出した。
こういう人が増えたら世界はもっと素敵になるんじゃないか。
いつも身の丈に合わない目標を掲げるぼくは、そうして人生の目的とも言える夢をもった。
ただ内定先をけって、新たな道を探すほど度胸のなかったぼくは、内定をもらっていた広告制作会社で働くことにした。