いせログ

書きたいことを書きたいままに。

引っ越し。

今日ぼくは引っ越す。

 

埼玉から千葉に引っ越す。

津田沼というところだ。家賃が安くなるからとても助かる。東京駅まで30分。立地もわるくない。

東京を避けて関東から関東へ。

東京に住みたくないわけじゃないけど。

 

 

好きじゃないことはとことんぎりぎりになるまでやらない主義のぼくは、徹夜で引っ越し準備をすることになった。実際好きな音楽を聞きながらリズミカルに片付けをしていると楽しくなってくる。ミュージシャンって思想家だよないや哲学者かとか思いつつ、もっと早くやればよかったと後悔する。さいきんぼくの中で思想家という単語がきてる。

 

 

たった9ヶ月しか住んでいなかったけれど、引っ越しの準備をしていると、少し寂しくなってくる。ぼくの思い出が、物語が、この空間に詰まっている。新居だったからまだぼくの物語しか詰まっていない。なぜか得意げになる。

 

 

仕事で馬車馬のように働いて泥のようになって帰ってきたあの日も、彼女に振られてぼーっとしていたあの日も、うまのあう友達といい感じに酔っ払っていたあの日も、この場所に帰ってきた。

 

それが明日からは別の場所に帰ることになる。そしてどこの誰とも知らない人がこの部屋に住み、新たな営みをはじめる。そしてその人もいつかこの部屋を出て、また新しい人が入ってきて、それぞれ自分の物語をこの部屋と共有してどこかへ去っていく。

 

不思議だ。こんな営みがぼくだけじゃなくて、日本だけでも何百万、何千万とある。

 

次はどんな人が住むのかなあ。

まったくおれとは関わらないけど、綺麗な人だったらいいなあ。素敵な文章を書く人だったらいいなあ。男だったらちょっと不器用だけど思いやりがある人がいいなあ。

 

 

この部屋は最終的にはどうなるのかな。

100年後に壊されるのか。地震がきて崩れるのか。リノベーションされて新たな住空間が形成されるのか。はたまた壊れる前に人間が別の惑星に行くのかな。

 

 

どうなるんだろう。

 

 

どうなるにせよ、ぼくはこの部屋で紡いだ物語を、ふとした瞬間に思いだすんだろうなあ。この部屋の中に入ることは2度とないかもしれないけど。

 

 

短い間でしたが、ありがとうございました。

また新しい誰かの物語を紡ぐ場所になってください。

 

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